おみやげ結納品について

①熨斗（のし）-使用している水引細工は鶴です。
鮑（あわび）をたたいて伸ばしたもので、贈り物には必ず添えて長寿不老不死を象徴します。鶴は、千年の長寿を祝い、一方が死んでも他の鶴と一緒にならないという貞節を表しています。

②寿栄広（すえひろ）-使用している水引細工は亀です。
白無地の一対の扇子で、純白・無垢・末広がりを象徴します。亀は、万年の長寿を祝い、急がず休まず末永く歩んで行くようにとの願いを表しています。

③御袴（おんはかま）-使用している水引細工は松です。
袴のことですが、いわゆる袴料（御縁の意味で５円か結納金の１割）を包みます。松は、いつまでも変わらぬ緑のように、繁栄することを願っています。

④多留（たる）-使用している水引細工は竹です。
柳樽のことですが、いわゆる酒料（男性側の酒料と同じ金額）を包みます。竹はまっすぐに成長する節度を表しています。

⑤勝魚（かつお）-使用している水引細工は梅です。
鰹節のことですが、いわゆる魚料（男性側の魚料と同じ金額）を包みます。梅は、長い冬を耐え春に先駆けて最も早く花が咲き、実がなる美しさと忍耐を表しています。

以上①～⑤の５品を納めますが、時計・スーツ・礼服などの記念品を茂久録に書き加えて７品など奇数の品目にして納めることもあります。

　現在は、男性側から半返し無しで結納は納められますが、おみやげ結納は、結納を頂いたことへの答礼の意味をこめて取り交わすものです。

　かつては、女性側から半返しとして、結納金の半額を、袴料に包んでいましたが、現在は返し無しで、これからも良い御縁に恵まれますようにとの意味で５円を包んでいます。
結納金の半返しをしないかわりに、新郎へ時計・スーツ・礼服・カメラ・パソコンなどを記念品として贈っています。
また、記念品の品物の代わりに結納金の１割の金額を袴料に包むこともあります。

そして、末永く宜しくお願いしますとの気持ちを添えて、相手様の御先祖様・御両親・兄弟姉妹などにおみやげの品を贈ります。